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コンピタント株式会社
代表取締役社長 尾崎 貴章さん


今回のゲストは、コンピタント代表取締役の尾崎貴章さんです。
コンサルタントの憧れ、投資ファンドでの経験を熱く語っていただきました。

経歴
戦略コンサルタント? 税務コンサルタント? 人事コンサルタント?
M&Aのプロを目指し留学
いよいよ投資ファンドの一員に
独立。 そしてその先にあるもの。
転職希望の皆さんからの質問に答えてくださいました!

経歴

1994年 早稲田大学在学中に会計士試験に合格
1995年 早稲田大学政治経済学部卒業
1995年 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社
1997年 アーサーアンダーセン税務部門 入社
1998年 アーサーアンダーセン人事コンサルティング部門へ移籍
2001年 渡米。ワシントン大学(セントルイス)のビジネススクール入学
2003年 帰国後、フェニックスキャピタル入社
2005年 コンピタント株式会社 設立

戦略コンサルタント? 税務コンサルタント? 人事コンサルタント?

大学在学中に会計士合格!
私は、大学の4年当時に公認会計士試験の二次試験に合格しました。
在学中に合格する人は早稲田大学で20人位でしょうか。
自分が何で会計士を受けたかというと、なにか大きな志があったわけではなく大学の成績が悪過ぎてゼミに入れなかったからなんです。
それで「これはちょっとまずい」と思って一念発起して資格を取ろうと思い会計士を目指したんです。。

「戦略コンサルタント」として独立の第一歩を踏み出すはずが・・・
コンサルティングをやろうという一念でアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社しました。その当時、企業の面接を受ける際は戦略コンサルティングがやりたいと常に訴えていました。
何故戦略コンサルティングを目指したかというと、私は「経営に早く携わりたい」と思っていたんです。
当時から早く独立したいと思ってたんです。

戦略コンサルティングがやりたいと訴えてアンダーセンに合格したので、当然戦略系の部隊にアサインされるものだと思っていたら、C言語のトレーニングを受ける羽目になり、「いったいどうなってるんだろう」と不信に思い、人事にいろいろと文句を言ったりもしたのですが、結局システムコンサルティングを手がける部隊にアサインされました。
それは私のキャリアイメージと違っていたので、学生時代に取得していた会計士の資格を活かして、アーサーアンダーセンの税務部門に転職したのでした。

戦略コンサルティングにかかわりたいという思いは抱いていましたが、それより独立する夢の方がよほど大きかったんです。そのための一番の近道は、税理士として身を立てることだ、と当時は思っていました。
だから、自分が取得した会計士の知識を活かす道ではなく、あえて税務の道を選んだのでした。

税務部門で1年間過ごしてみたら・・・?
税務部門の中では一年間程普通の税務業務をやりました。一方で会計士であったという事もあり、税務部門らしくない仕事も手がけていました。

一年間やってきて「これは肌に合わないな」と思いました。「このままだと自分のやりたい事から離れていってるのではないか」という恐れは常に抱いていていました。

そのころアーサーアンダーセンの税務部門でコンサルティング部隊を立ち上げるという話がでてきて、私がアクセンチュア出身だったので、「彼ならきっとコンサルティングができるだろう」という美しい誤解のもとに、人事コンサルティング部隊に転身したのです。
「純粋な税務の業務はイヤだな」と思っていた頃でしたし、元々やりたかったコンサルティングの仕事だったので、「やってみないか?」という誘いにすぐに乗りました。

人事コンサルティングで触れた「経営のダイナミズム」
人事コンサルティングを数年間やらせてもらった中で、最後のプロジェクトとなったのは、ある外資系投資ファンドが某金融機関を買うプロジェクトでした。
その中で、外資系投資ファンドの方々がなさっている事が、私が元々抱いていた「やりたかった手法」というものに非常に近かったのです。
当時は外資系投資ファンドが「買主」で、買主側に立って営業しているのが我々でした。
買主は、先々の経営を見越して色々と策を講じようとします。
それがまさに「経営」なんじゃないか、「経営のダイナミズムの中にいる」んじゃないかというような感覚を非常に強く受けたのです。
たまたま会社を買収するという金融手法の一つであっただけなのですが、私が早くから携わりたいと思っていた経営の中枢に近い業務、そしていきなり大きな仕事や大きな組織をまかされるという外資系投資ファンドの業務が、とても面白いと思ったのです。

外資系投資ファンドの某金融機関買収に際しては、私は組織の構築を任されました。
まずは今後の事業戦略を描き、それに見合った組織構成を考えます。その後、イメージした組織に見合った人材を、外資系投資ファンドの方々や売主の方と相談しながら、もとの組織、あるいは外部から登用していくのです。
この過程が非常に面白かったです。

一般論として人事コンサルティングがM&Aに関与するというのは、結構あるケースだと思います。
人事制度の融合だったり、双方の人事制度や報酬体系の整備や調整、その後の企業文化の融合などが業務として非常に多いのです。

M&Aのプロを目指し留学

ビジネススクールで金融理論を徹底的に学んでやろう!
当時私は「金融の知識」が足りないという問題意識を持っていました。
外資系投資ファンドのような企業に行くにはもっと学ばなくてはダメだと考え、一念発起してビジネススクールを受験し、おかげさまでなんとか進学したのです。
会計士というのは、世の中のトランザクションを会計的に記録しチェックする仕事です。その為の知識というのは当然試験でも勉強し、その後の経験でも積み上げます。
一方私の言う「金融」はファイナンス・財務とも言い換えられますが、トランザクションをおこす前の次元、すなわち戦略作り、望ましい資本構成、企業買収などの検討、若しくは戦略の話なんです。
私は二重の点で「金融の知識」が足りないと思いました。
一つはキャリアの中で会計士としての経験をあまり積んでないので、会計士として試験勉強以上の事を知らないという点。
もう一つは事後的な事を基本としている会計士の勉強だけでは分かりきらない部分が多い点です。
M&Aのプロセスや価格付けの手法について理論では分かっていても、実務についてはあまり知らなかったのです。
ビジネススクールに行けば、ケーススタディによって疑似体験が出来るのではないかと思ったのです。

いよいよ投資ファンドの一員に

自分の志向に合った「事業再生ファンド」を選択しました
ビジネススクールで2年間学んだ後、私はファンドへの就職を希望して6社ほど受けました。
その中でフェニックスキャピタルという事業再生ファンドに決めたのは、仕事の内容が私の希望していた「建て直し的」業務だったからです。
ファンドの中には投資先企業の運用は財務の専門化にお任せするという形態も多くあります。私はそうではなく投資後の企業の立て直しや運用まで行うファンドが望ましいと思っていたのです。
元々コンサルティングなどをやって来た人間ですから、そういった方向に興味があり、その方向感で評価したところ、フェニックスキャピタルが一番望ましい組織だったのです。

ファンドはどこでも人数は少ないので、実作業では掛け持ちが多かったですね。
私も最高で7社くらい同時にみていました。
その時の身分としては、「業務委託を受けるコンサルティング会社的な立ち回り」の場合と、「株主」としてお伺いする場合の2つがありました。

独立。 そしてその先にあるもの。

事業再生的なコンサルティングサービスで独立
フェニックスキャピタルで2年半強働いた後、この度独立を果たしコンピタントを設立しました。
今は2つの事業を展開しています。
1つはファンドや金融機関、証券会社も含め、再生や融資先、投資先に対する事業再生的なコンサルティングサービスを提供するコンサルティング事業。
もう1つは、投資ファンドにおいて求められた幅広い知識、経歴、経験などを世に広く貢献しようということで、インターネット上で辞書などの情報をご提供させて頂いており、そこにおいて専門知識を求めていられる方々に対しての広告宣伝、例えば「ビジネススクールの学生の募集」や「セミナーの募集」などをメールマガジンやHP上での広告をうつネット広告事業をやっております。
それが「エクスバズワーズ」です。
今は取締役4人、監査役1人で、実働は3人です。

コンピタントについて
現在の会社が扱うのは事業会社の経営そのものです。経営まで任されなくても、CFOプラスCOOの職というような場合が多いです。
我々は、投資先企業の事業の中身については素人なので、「分析できます」などと申し上げてその会社の命運を分ける様なことはいたしません。
我々が行うのは、「正しい判断をする為に正しい情報を持てているか」とか、「正しいメッセージが下に正しく伝わっているか」など、極めて内部管理、内部統制的な仕組みや体制作りなのです。そういう意味では、元々の問題認識の発想はやや会計士的です。

ただ、やり方としてはやはりコンサルティング的な手法が必要です。
会計士の先生のように経営陣を集めて「これやって下さい、あれやって下さい」というだけではやはり物事は動きません。
そこはコンサルティング的に入ります。
トピックは会計士的、きわめてファイナンス野郎なんですが、やり方はコンサルティング的、というところでしょうか。

私は事業会社そのものに行きたいと思った事は一度もありません。
組織の歯車になるのは嫌だったのです。どういうポジションかにもよるとは思いますが、会社に入ってしまうと本質的に従業員なので取締役には例え経営企画部長であろうと文句は言えないだろうし、それまでなのかなと。
ところが外部の業者である以上、切るか切られるかはそのクライアントの自由であって、その代わり切られない限り言える事やれる事が自由です。ですから本質的にコンサルタントや株主としての立場の方が、より自由に立ち回れるんです。

新たな挑戦 −実業の経営へ
実は水着の会社を作ろうとしています。
実業の経営をやってみたいなと。
妻の友人がハワイで有名なブランドの水着デザイナーをしていて、その人の独立を手伝うのです。
水着というのは原価率が低く、しかも外部委託できる部分が多い。デザインさえ出来ていれば売るだけでいい。デザインと売るだけをやる商売が成り立つと思ったので、この話に乗りました。
水着ですから一年中売れる所でないと在庫リスクを抱えるので、ハワイでやろうとしています。
将来的にいわゆる投資家ビザみたいなものも取れるたりするかもしれないし、いつかハワイに住める可能性なども考えている訳なんです。
今年中には店を一つ出そうと思っています。
ハワイに住みたいサーファーを、店主やCOO,CEOに据えておき、デザインもハワイのデザイナーに任せます。
私はある意味投資家です。投資家として、いつか住めるような時の為に、色々なアレンジ、業者と業者を繋ぐようなアレンジをするだけの仕事。経営は基本的にそういう人達に任せるという形です。

転職希望の皆さんからの質問に答えてくださいました!

「ファンド」に転職するには会計士かMBA持ってないとダメですか?
私と同じような経歴やキャリアの人間、つまり会計士でMBAホルダーしか周りにいないかといえば、必ずしもそうでは無いです。
違うキャリアを歩んできて同じような所にいる人は多いですし、逆に自分よりも上にいる事すらありえます。
ただ確率として「どっちが高いか」と聞かれたら「私のキャリアに近い方が確率が高いです」とお答えせざるを得ないかもしれません。
会計士や税理士の資格を働きながら取って、フェニックスとかにいる方も多いと思うんです。
ですからやっぱりそれ位の気合が大事なんじゃないでしょうか。

転職の心構えとして大事なことはなんですか?
私は転職をする時に、自分自身で描いたキャリアプランを見失った事は無いと思っています。
独立という観点、いかに経営の経験を積めるかという観点で常にキャリアを考えて来ました。
自分が社会人人生を始めるにあったっての夢、それを見失わなかった事が実現への近道だったのではないでしょうか。
どのような形でキャリアを歩むにしても、自分自身の望む道みたいなものに対して嘘をつかない事ですね。
間違う時もあると思うんです。「間違った」と感じている時であっても、それはそれで役に立たない事も無いでしょうしね。
但しその先を見失わない事が大切なんだと、私は思います。
私も「自分は何やってるんだ!?」と悩んだ時期がありましたけど、「それはそれで役に立つ」と常に自分に言い聞かせていましたし、今になって実際役に立ってると思います。

転職をしたことがない方々に一言お願いします!
そうですね、やってみないと見えない事っていっぱいあると思うんです。
転職に対して、環境が変わる事に対して自分が積み上げてきたそのものを失いかねないというリスクを恐れておられるのが、転職に二の足を踏ませる原因だと思うんですけれども、やってみないと見えないものがあるっていうのは、非常に重要な観点じゃないかと思います。

転職で年収が下がったことってありますか?
アンダーセンコンサルティングからアーサーアンダーセンに移るときに下がりました。
アンダーセンコンサルティングで働いてきた1年10ヶ月位が、「アーサーアンダーセンでは必要ない」という事だと割り切りました。
ただそれはアーサーアンダーセンという組織にとって必要無いだけで、自分にとって必要無かったかというとそうでは無いですよ。


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