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人材紹介日記 アーカイブ

2005年05月12日

30代は孤独? (1)

Kさんのことを最初に知ったのは、あるサイトに掲載されていた彼の経歴書を見たときだった。

彼は31歳。
ITサービス会社の法人営業からキャリアをスタートし、その後外資系コンサルティング業界へ。
そして、今は大手ITメーカーで新規事業を担当している。
どの会社でも高い評価を受けていたようだし、実際要職を任されている様子が容易に察せられた。

経歴を見る限り、何の不満もなさそうだ。
しかも、彼のPRコメントには自信たっぷりなコメントが並ぶ。
次に移るとしたら「事業会社の企画部門」とある。
なるほど。彼の次のキャリアとすれば当然かもしれない。
なのに、コメントの最後に「キャリアについてまずは相談したい」と一言書いてある。

(いったい、彼のように恵まれたキャリアを持っていて、
しかもこれだけ自信に満ち溢れている人が、何を相談したいんだろう?・・・)
彼のことが頭から離れなかった。
何かが気になったのかもしれない。

メールを出してみる。
「これだけご活躍の貴職がキャリアについてどんな課題を感じているのか、ぜひお聞かせいただきたい」
と、自分の中に湧いた疑問を率直にぶつけてみた。
返事がもらえるとは思っていなかった。
自分のキャリアに自信がある人は、自分をどれだけ「高く売ってくれるか」が
エージェントを選ぶ基準だと思い込んでいたから。
でも僕はそうしたことを一言も書かなかった。書けなかったという方が正しいかもしれない。

予想に反して、返事は来た。

「企業再生の請負人として次のキャリアを考えたい」とある。
(やっぱり・・・。僕には手ごわい相手だな)と思う。
でも、会ってみたかった。彼の書く文章の間に、何か引っかかるものがあったのかもしれない。

とあるホテルのロビーで落ち合うことにした。
その日、僕の前に姿を見せた彼は・・・

2005年05月21日

30代は孤独? (2)

その日、僕の目の前に姿を見せた彼は、メールのメッセージと印象と
ずいぶんと異なる、人なつっこい感じの方だった。

カフェに移り話し始めたものの、最初はお互いに間合いをとるのに少し苦労した。
しかし、少しづつ彼の舌は滑らかになり、いろいろと話してくれたのだった。
彼の思いを要約すると・・・
「今まで自分はどの組織でもTOPに近い成績を残してきた。その経歴を引っさげ
今の会社(大手ITメーカー)に新規事業企画として入社したが、もどかしい日々を送っている。
自分が正しいと思うこと、儲かると思うことをいくら提案しても、回りが全く理解してくれない。
このまま放っておけばビジネスチャンスを逃すだけでなく、この会社自体もどんどん収益体質が悪く
なっていくのではないかと思うのに誰も動かない。今まで、自分が「正しい」と信じたことを進めて
いけば結果が得られると思っていたが、そうでない世界を体験し、どうしていいかわからない。
ひょっとしたら自分はおごっていたのかもしれない。とはいえ、こんなこと誰にも相談できない。
同年代の仲間、今までの会社で一緒に仕事をしてきた仲間からは、自分は『できる』と思われているし、
弱いところを見せたくないので相談できない。本当に悩んでいる」ということだった。

僕は不思議な気持ちになった。彼は僕自身の悩みを話しているかのようだった。
自分と同じを持っているということは、僕は彼になんの助言もできないはずなのに、
彼のことはやけに客観的に見えたのだった。

当たり前のことだが、人間自分のことが一番わからない、ということにあらためて気づいた。
だから、誰かに相談することで自分のことを整理するのだ。

僕は思いつくまま彼にいろいろな投げかけをし、そしてまた彼に対する自分の考えを話した。
彼はいくぶん整理がついたようだった。

それにしても、30代というのは微妙な年代なのかもしれない。
友人というのは時として「ライバル」になる。
なかなか自分の弱さをさらけ出すことはできない。
誰かに自分の気持ちを話したいが、そうした環境はなかなかない。

30代は孤独なのかもしれないな、とあらためて感じた一日だった。

帰りがけ、彼に握手を求められた。
この仕事をしていてよかったと思った。

ちなみに僕は彼にこんなことを話したように記憶している。
「あなたの今の目標は大きすぎませんか。」
「大きな目標を達成するために、小さな成功を積み重ねたらいかがですか。」
「今のままでこの会社を辞めてしまったら、敗北感だけが残りませんか。」
「権限を得たら、本当に周囲を動かせるのですか?今のあなたでも動かせるものがありませんか?」
「自分を追い込みすぎていませんか。」
そして、しばらく転職はせず今の会社でがんばってみることを勧めた。
彼はこれからどうするのだろう・・・?

2005年05月25日

カリスマは強し・・・

Mさんは悩んでいた。

都市銀行のシステム部門に在籍していたMさん。
ダイナミックは仕事を経験していたのもの、
ともすると全体像が見えなくなることがあったらしい。

「自分の力」を試したくて、ベンチャー企業に転職。
特定業界向けのソフトウェア会社だった。
その会社で、企画から営業を経験。その後社長に見込まれ経営企画室に。

社長に近い立場だといいこともある。
経営を肌で感じることができるし、Mさんの企画も次々と形になっていく。
でも、社長に近い立場だといやなこともある。
まあオトナの世界を覗いてしまったわけだ。

もう一度自分の力を試したくなった。
誰かの使いになるのはいやになった。
都銀で経験したシステム企画に再度チャレンジしようと決めた。
そんなときに僕のところにMさんは来てくれた。

僕が紹介したのは、長者番付でも常連のカリスマ経営者が率いる企業グループ。
そのグループ会社でCIO候補を探していた。
僕は彼にそのポジションを紹介した。

「面白そうな仕事ですが、僕に務まるのでしょうか」
「彼のようなカリスマには、ただ使われるだけじゃないでしょうか」
「年収が希望より低そうなので、ちょっと考えてしまって・・・」

興味津々だけど、不安。
やりがいがありそうだけど、経済的にも満たされたい。
Mさんは揺れていた。
話す度に結論が変わっていた。

僕は、(彼はきっと断ってくるな)と内心感じていた。
でもそれでいいんじゃないかと思っていた。
揺れてる状況で転職しても、きっと後悔するだろうし
辛いことがあったらたぶん他人のせいにしてしまうだろうし。
僕らができることは、Candidateの判断材料をあくまでも客観的に
提示することであり、彼らがどうすべきかを決めることではないわけで。

それが・・・
ある日会社でぼけーっとしてるところにMさんから電話がかかってきた。
「僕、決めました。あの会社にお世話になります!さっき辞表出しちゃいました」
僕はマジで飲んでたお茶を吹き出すんじゃないかってぐらい、たまげた。
てゆーか、ぶったまげた。
「ほへ?・・・」と、思わず言ってしまった。

その日Mさんは、件のカリスマと面談だった。
彼はそこでカリスマの魅力にすっかり参ってしまい、しかもその場で
CIO候補ではなく、上場責任者に指名されたらしい。
問題の年収についても・・・「現状維持であれば御の字です。とにかくあの会社で
働けることが何よりも素晴らしいことだと感じました!」

まさに即決。
参りました。

カリスマって・・・ いるんだ。

2005年06月01日

僕、鏡リュウジ先生の弟子になることにしました!

「私はこの先どんな仕事をすればいいと思いますか?」

と、たまに聞かれることがあります。
すると僕は、思わず「は?」と聞き返しちゃうんです。

(いやー、なにすればいいって言われてもさ、予言者とか占い師じゃないしさ・・・)
とか
(ほんと?いいの?僕が決めちゃって?じゃ、決めちゃうよ
えー、じゃひとまずコミットメンツに入社して給料なしで働いてください。
そうしたら、あなたには明るい未来が待ってます)
なんてことを、「は?」の後数秒間の沈黙の中で考えてるんです。へへへ。
うそです。そんなこと考えてません!神に誓って。

こういう質問をする人の心情は、実は良くわかるんです。
要は、「自分は次にどんな仕事(会社)を選ぶと『今までの自分の実績を活かせて』、
『今後充実した仕事ができて』、『しかも経済的にも有利』だと思いますか」という
意味だと理解してますから。

とはいえ、僕の人生ではないので「あなたは○○しなさい。そうすればきっとHappyです。」
とは言い切れないですよね。

で、こうした質問を受けたら次のように答えるようにしてます。
「そうですねー、じゃ、○○さんの5年後、10年後を想像してみてください」
「○○さんは、どんな自分になっていたいですか?」
「組織の中で、いわばビジネスプロフェッショナルとして、ひとつづつ階段を登り、
責任あるポジションに就いていたいですか?」
「それとも、何かの領域で専門家となって、その道で独立していたいですか?」
「それとも、自分で起業して会社を経営していたいですか?」
「それとも、一発ドカーンと儲けて、ハワイで悠々とゴルフ三昧してたいですか?」

ま、答えるといいつつ、さらに質問してるだけなんですけど。

で、さらに続けて
「どんな10年後を描くかによって、明日踏み出す一歩、つまり次にどんな企業を
選ぶかがかなり変わってきますよね」とお話しします。

そうすると、皆さん真剣に考えてくれるんです。
で、暫しの沈黙の後、「そうですよねー。なんか自分の未来が見えてきた気がします。
ほんと、鋭いご指摘ですねー。今日はありがとうございましたー。」とか言ってお帰りになります。
(おーい!まだお話終わってないんですけど・・・ これからいろいろとご紹介しよーと
思ったのにー・・・)

(↑ そんなことないです。皆さん引き続き真剣に聞いてくださいます。)

僕は別に「鋭いご指摘」してないんですよね。
僕は、皆さんの中に答えがある、という前提でお話しています。
ただ、それを引き出すためのサポートをしてるだけです。
それが、僕の仕事みたいです。
なかなかやりがいあります。

でも、「あなたは来年の今頃、楽○の幹部として六本木ヒルズでガンガン
働いてます。私には見えます」みたいな予言者になった方が楽しいかも。
となると・・・ 鏡リュウジ先生に弟子入りして星の動きを学ばなきゃ。

このブログ、ひょっとしてかなり逆効果になってないだろうか??
心配になってきた。

2005年06月20日

スタンプラリー

O("オー"です。"ゼロ"じゃありません!)さんは、コンサルタント経験者。
その後、WEB系のコンサルティング会社でWEBプロデューサとして活躍し、
力を認められて社長の右腕として経営企画を担当していたそうです。
その後、大きな会社の経営企画にトライしたくなり、大手SI会社の
経営企画部門に転職。今、3ヶ月目です。
ちなみに、今年30歳。

でも今の仕事に不満なんですって。
いわく、「僕はM&Aを手がけたいと思ってこの会社に入ったんですけど、
やってることといえば『スタンプラリー』なんです。」
僕は意味がわからず、「え!? スタンプラリーってこんな季節にもやってるんですか?
夏休みだけのイベントかと思ってました」とか訳わかんない返答をしてしまいました。

スタンプラリー・・・ 皆さん知ってました?
各部門の部門長の「はんこ」をもらうために社内を行脚することを、
その道の皆様はそう言うんだそうです。
うーん、同情しつつも、言いえて妙。ざぶとん1枚!

・・・ここで話が終わっちゃいけませんよね。
彼には2度会いました。
とってもいい子なんですよー。
アタマもいいし、かわいいし。
(そっち系の趣味で言ってるんじゃないです)
要はお客さんや上司からかわいがられるタイプの方です。

でも、どこかとらえどころがない、というか
ごめんなさい、はっきり言うと彼が「どうなりたい」のかよくわからなかったんです。

2回目にお会いしたとき、少々お酒も入っていたので思い切って切り出しました。
「今の会社、辞めないほうがいいんじゃないですか?だって、僕にはOさんが
この先どうしたいかよくわからないし、ということはOさんもわからないんじゃ
ないかと思うんですよ。そーいうときに会社を移るのはよくないし、第一
面接もうまくいかない気がするんです。」

ちょっと言い過ぎたかなと、すぐに反省したんですけど(だったら最初から
言うなって感じですよね、でも僕昔から『あんたは口から先に生まれてきたみたい』と、
口から先に生まれてきた母に言われるぐらい思ったことを黙ってられないんです)
彼は「僕もそう思います」って言ってくれました。
「今は動くべきでないと思いつつ、もっと自分の夢に近づきたいんです」とも
付け加えてくれました。

「思い切って言ってみるもんだ」とまたまたご満悦だったはかたなのですが、
たぶん僕とお付き合いくださるCandidateは皆さん精神的にオトナなんでしょう。
なので僕の失礼な発言にも寛大なんだと思います。

転職支援と言いつつ、あるときは「転職しないこと支援」も必要なんですよねこの商売は。
あ、商売的にはNGなのかもしれませんけど。

でもね、転職すべきでない人まで、僕の利益のために
「あなたの幸せは転職することによってもたらされます」なんて言えませんよね。

これだからうちは繁盛しないのか!?

2005年08月11日

祝!内定! 思わず・・・

某ネット系広告エージェンシーの求人のためにスカウトしたMさん。

話はとんとん拍子に進んだのですが、ちょっとした事情で
内定が白紙になってしまったんです。
スカウトしておきながら、かなり急がせてしまって、
しかも不採用とは、申し訳なくてどーしたものか悩んでました。

すると、この広告エージェンシーの副社長さんが、
関係の深いメディアレップさんに声をかけてくださり、
そちらの営業職として応募することができたんです。

ここからまたジェットコースターのような勢いで、
紹介いただいてから1次面接までが約3日。

1次面接の直後(ほんとに30分後ぐらい)に役員面接。

翌週には全役員と7対1というチョー恐ろしい最終面接。
(さすがにMさん引きまくってました・・・)

と・こ・ろ・が・・・
人事ご担当から「1週間以内には返事しますねー」と言われたのに、
待てど暮らせどお返事がなく、Mさんと2人でやきもきする日が続きました。
というのも、彼は2社からのオファーを断り、文字通り「退路を断って」いたんです。

そして最終面接から10日後。
その日、僕は昔世話になったクライアントと食事会があって、
帰宅したのが夜の1時を回っていました。
何の気なしにメールを開いてみると、クライアントから
「Mさんをぜひ採用させていただきたく・・・」

これ、誇張でもなんでもなく、マジで「うおーっ」って叫んじゃいましたよ。

そうなったらいてもたってもいられなくなり、深夜にもかかわらず
Mさんに電話しちゃいました。

お互いに喜びを噛みしめ合った後、彼が言った一言は重かったです。
「実はこの数日、ぜんぜん眠れなかったんですよー」
はかた、不覚にも涙してしまいました。

この仕事の重みを感じまくりました。

で、切り際に「Mさん、こんな時間にすいませんでした」って詫びたら、
「いや、ぜんぜんいいっす。だってもし不採用だったらこんな夜中に
電話してこないっすもんね!」・・・
確かにそうですよね。
それじゃ、究極の「不幸の電話」になってしまいますもんね。

あー、よかった。
幸福の電話で。

なんか、今日はいい話じゃん。

2005年10月21日

さらば!保守的なるもの

今日は僕がお世話した方の話ではないのですが、
「いい話だなー」と思ったので載せちゃいます。

Iさんは、外資系コンサルティングファームにお勤めです。
今のタイトルは「シニアマネジャー」。

ま、言ってみれば一番の働き盛りですね。

そんな彼もこの年末に、約6年続けたコンサルティング稼業
から足を洗い(ってコンサルティングは極道じゃないん
ですけどね、いやいや、ある意味極道かも・・・)、
外資系IT企業でセールス&マーケティングの責任者に
なるんだそうです。

その会社に決めるまでに、なんと5社ぐらいから直接
声がかかったそうなんです。

すごいっすよね。
エージェントを経由せず、直接ですよ。
やっぱりデキる人は皆さん放っとかないんですね。

エージェントからすれば、ぜひ放っておいて欲しいんですけど。

えー、話が逸れかかってます。

で、Iさんに声をかけた1社というのが、とある超大手企業。
そこのIS部門にマネジャーとして入社し、
数千人が使うインフラとシステムをマネジメントして
欲しいというのが先方のオーダーだったそうです。

面談はその部門の部門長さん。
お互いが日ごろから感じている、
IT戦略や業務改革に対する熱い思いを語り合い、
すっかり意気投合したそうです。

でも。
彼は、最終的にそのポジションを辞退しました。

辞退するにあたり、件の部門長さんにメールを書いたそうです。

「とても面白そうな仕事ですが、今までの自分の経験だけでは
十分に職務を全うする絶対の自信がなく、結果的に迷惑をかけて
しまっては心苦しいので、せっかくの機会ですが辞退します」

という趣旨だったようです。

すると、即座に部門長さんから返信がきました。

簡単に言えば、
「貴意了解した」
ということだったそうなのですが、

文末に
「とはいえ、ひとつだけでいい。『オレの話を聴け!』」
と続いていました。

(いいっすねー、クレイジーケンバンドみたいで・・・
ちなみにあの歌を最初に聴いたとき、
和田アキ子の往年のヒット曲かなんかだと
信じて疑わなかったのは、絶対はかただけじゃないはず)

はい。話戻します。

「君はいつも『今まで経験したことのあること』
にしかチャレンジしないのか。」

「ひとつひとつ確実に階段を昇っていく姿勢も大事だが、
ビジネスで成功するには大きくジャンプすることの方が
もっと大事じゃないだろうか」

「保守的な自分を捨てて、飛躍して欲しい」

と、そのメールは結んでいたそうです。


Iさんはこのメールを読んで、「ハッ」としたそうです。

「成長するためには、今まで経験ないことでも

チャレンジしていかなくてはいけないんだな」と。


きっとこれからのIさんを変えることになる一言だと思います。

はかたも、この話を聴いてIさんと同じことを感じました。

そして父の会社のことを思い出しました。

父は日ごろから
「今のうちの会社の力じゃできないような仕事を取って来い!」
と言っていました。

「おいおい!そんなことしてできなかったらどーすんだ!?」
とその当時は思ったもんです。

2000年当時、父の会社は40人ほどの会社だったのですが、
なんと200人規模のコールセンタの運営を受けてきちゃったんです。
しかも、東京にしか拠点がないのに、長野県で100人、千葉県で100人を
ほぼ同時に稼動させろと・・・

はかた、死にました。
いや、生きてはいますけど。

半年かかりましたが、なんとか200人の稼動は成功しました。

その結果、父の会社の売上は前年比2倍以上の成長をしたんです。

あのとき、あの仕事を受注していなかったら、
父の会社は今でも40人ぐらいの会社だったかもしれません。
あるいは、世間の荒波にもまれて「父さん」してたかもしれません。

組織も人も、常にチャレンジし続けなくては現状維持も
おぼつかないのかもしれませんね。

ところで、この部門長さんのお話を聴いて、
あと2つ思い至ることがありました。

ひとつ。
「辞退した彼に、厳しくも温かい助言をした部門長さんは
大変な人格者だな」ってこと。

そしてもうひとつ。
同じぐらいの規模の組織やシステムを
マネージした実績のある人でなく、
あえてIさんに挑戦の機会を与えた部門長さんに、


「巨人の次期監督をお願いしたい・・・」

2006年01月24日

その会社、いいウワサ聞かないですよ

皆さま、遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。

無事に年を越し、2年目を迎えられたことも、ひとえに
皆さまのご支援あってこそと感謝しております。

そんな中、ブログの更新が途絶えがちで大変申し訳ありません。
どーも、書くことそのものになぜだか抵抗を感じておりまして・・・

そんな中、今日はやや怒りと反省の入り交じった出来事を報告します。

CandidateのCさん(25歳・男性)からTELがありました。
Cさんは、苦労の末入学した一流大学を卒業後、
この春大手消費財メーカーさんにご就職。
しかしながら、どうにも肌が合わず4ヶ月で退職し
以来3ヶ月ほど転職活動をしていました。

営業職として、ネット企業さん始め様々な企業を
受けていました。

どうやら、努力の甲斐あって、ある大手商社系列の
子会社で素材系の専門商社(以下A社とします)
から内定が出たようなのです。

その報告かと思いきや。

Cさん:
「はかたさん、Aって会社ご存知ですか?」

はかた:
「ごめんなさい。親会社の○○商事は知ってますけど、
その100%子会社だって事以外知らないんですよ」

Cさん:
「実は、ある紹介会社の人に『A社から内定が出ました』って
報告したら、はき捨てるように
『親会社の○○商事はロクなウワサ聞かないから、
絶対行かない方がいい』って言われたんです」

はかた:
「は?・・・ そんなこと言ってるんですか!?
その人、いったい何を根拠に言ってるんですか?
知り合いでもいるんですかね、その商社に?」

Cさん:
「いやー、いないみたいですけど、とにかく
『やめとけ』の一点張りで。しかもその方が
勧めてくれて、内定も出たネット系の会社に
行けと言うばっかりで・・・
親会社の商社ってそんなにヒドイんですか?」

温厚な(?)はかたも、かなりアタマに来ましたね。
「いいウワサ聞かない」って、そりゃ大企業にもなれば
いいウワサも悪いウワサもあるってもんでしょう。
(しかも僕の親友が勤める商社だったということも
この怒りに少なからず影響してます)

その人材紹介会社のご担当が、ご自身の目で見たものなら
ともかく、「ウワサ」で人の一生を左右するなんて・・・

あまりにアタマに血が昇って、その紹介会社に危うく
抗議電話するところでした。(ホントです)

と、かなり憤りつつ、電話を切った後
(あ、ちなみに彼にはA社さんを選ぶにあたり
僕の知る限りの、あるいは想像できる
限りのリスクはお話しておきました)、

『とはいえ、はかたも身に覚えがないことも無いじゃん』
と急激に反省モードに入ってしまったのでした。

確かに、この仕事をしていると、いろいろな会社の
いろいろな話を耳にします。
それは、決していい話ばかりではありません。
もちろん、明らかな中傷も含まれますが、
お聞きしていて

「なるほどー。あの会社ならそのぐらいのことありそうだな」
と思わせる話も無いわけじゃないんです。

だから、はかたもCandidateの方に
「あ、Z社さんねー、あんまりいいウワサ聞かないですね」と
言ってしまったこともあります。
超言い訳ですけど、その方が応募する前の話ではありますが・・・

で、実はこのZ社さんに直接営業することがあったのです。
役員と人事担当の方に1時間ほどお話を聞いて、
『いい会社じゃないか!』と評価を一変させてしまいました。

で、これもまた超言い訳ですけど、
「Z社さんに訪問してきましたが、世間で言われているより
よほど理念もしっかりしているし、業績も好調みたいです」
と訂正はしましたが・・・

この一件で、僕たちの仕事の責任っていうものを
新年早々あらためて感じました。

「いいウワサ聞かないですよ」
この言葉に、皆さまくれぐれも惑わされないように。

そして、僕たちエージェントは
「ウワサで価値判断すること」を強く戒めなくてはいけないですね。

ちなみに、Cさんは無事A社さんにご入社を決めたようです。

Cさん、おめでとうございます。

2006年10月01日

コンサルタントの転職

このところ、はかたのお付き合いするCandidateが
立て続けに採用見送りとなってしまいました。

全員、現役のコンサルタント。

しかも、不採用理由が偶然にも全く同じ。

「当社への志望を感じませんでした」
そして、
「ご本人が何を志向しているのか見えませんでした」

んー。

これは偶然の一致なのか、季節的な傾向なのか、
はかたたちの預かり知らないところで
コンサルいじめがはびこっているのか・・・?

微妙に考え込んでしまいました。

現役コンサルタントの皆さん。
あるいは、コンサルティングファーム出身の皆さん。
これをどう解釈しますか?

はかたもちょっと考えてみます。

2006年10月23日

権限と責任・・・

経理のスペシャリストとして長年活躍しているSさん。

某社のIPOも担当したことがあるという方です。

経理だけでなく資金調達や公開準備ができる方は、

とにかく引っ張りだこ。

彼も、各社から強いラブコールを受けていました。

彼の今回の転職の動機は、

「経理や財務のスペシャリストから、管理部門全般を

統括するマネジメント的な立場で自分の力を磨きたい」

というものでした。

そんな彼を高く評価してくださったのは、

とある技術でセキュリティ分野で急成長するベンチャーさんでした。

一目で彼の実力を認めてくださり、とんとん拍子に内定。

な、な、なんといきなり執行役員で迎えてくださるというオファーでした。

業務内容も彼の希望どおり、管理部門全体の統括と公開準備。


ところが・・・

Sさんは最終的に辞退なさいました。


「僕は重い責任を負わされるのはイヤなんです」

・・・

・・・

はかた、正直言って理解に苦しみました。

だって、管理部門を統括するということは、

ある責任を全うしたいという意味だと思ってましたから。

でも、あれから数ヶ月たって、今なんとなくSさんの気持ちが

理解できるような気がします。

人ってある事実を突きつけられないと

リアルに考えられない生き物なんだと・・・

ぼんやりとしたイメージで転職を考えていると、

権限や職務内容に目を向けがちです。

でも、言うまでもなく権限が強くなれば責任も増します。

しかも、特に高いポジションで入社する場合は、

完璧にお膳立てされて迎えられるケースよりも

なんらかの混沌とした状況の渦中に飛び込まなくてはいけない

場合が多いのではないかと思います。

難しいですね。

2007年02月11日

キャリアを真剣に考える20代

土曜日(10日)は、はかたのCandidateであるYくんの
ご紹介で、彼の仲間6人(しかも全員 「男」!)に会いました。

彼の幼なじみから大学時代の友人、会社の同僚と
Yくんとの繋がりもさまざま。

アナリスト、会計士、エンジニア、コンサルタントと
皆さん最前線でご活躍です。
全員20代。

すばらしい。

はかたがキャリアコンサルタントをしている、ということで
その日はキャリアについて皆さんに自己診断してもらいました。

「オレの考えてることってすげー矛盾してる」

「げ。オレは金が一番大事なのか・・・」

というような発見(良い発見だったかどうかわかりませんが)が
あったようで、それなりに自己分析をしてもらえたのかなと思います。

それにしても。
皆さん、この国のこと、そして自分たちの故郷のことを
真剣に心配しているのが印象的でした。

また、ただ単に心配したり憂えたりしているだけでなく、

「いずれ地元が元気になるようなことをしたい」
とか
「地元に戻って専門性を活かした貢献がしたい」

と口々に言っていたのには驚きました。

そうした夢に近づくためのキャリアプランニングに、
みんな悩んでいるようでした。

「近頃の若者は・・・」
みたいに、昔から言われ続けていますが、
彼らに出会って頼もしさすら感じました。

同時に、東京で生まれ育ったはかたは、
そんな彼らがうらやましかったりもするのでした。

2007年07月09日

理想的な転職活動

コンサルティング会社出身のRさん。
今は、事業会社の事業戦略立案部門で活躍しています。

年令は30代半ば。
ある企業の人事の方曰く、
「新卒採用を抑制していた年代なので、
ノドから手が出るほど欲しい年令層」
だそうです。

Rさんは、現在の会社でも将来を嘱望される方。
でも、彼にはどうしても実現したいことがあるようです。

今回、はかたはいわゆる
「キャリアについての相談」
というよりも、
彼の持つ事業プランを評価してくれる会社を探す、
というスタンスでした。

ちなみに、
「いわゆるキャリアについての相談」とは・・・

・ 仕事を通じてどんなスキルを身につけてきたか
・ 社会人としてどんな「強み」「弱み」があるか
・ 自分にとっての優先順位は何か
・ 数年後になりたい自分をイメージし、そこに至るパスを考える

というような一連の作業を一緒にしていくことを指しています。
念のため。

はかたからは、2社紹介しました。
予想通り両社ともに高評価。
1社は、取締役との1回の面談
(というよりディスカッション)で
即内定。

これには、Rさんもはかたもビックリ。

面談後、Rさんに聞いたところ、
彼は、「志望動機」はおろか
「自分の経歴」すら話さなかったのだそうです。
ひたすら、自分の考える事業プランをベースに
その取締役の方と意見をぶつけ合ったのだそうです。

もちろん、誰もがマネできる話ではないと思ってます。
少なくとも、はかたには到底マネできないことです。

でも、Rさんのケースから気がついたことがあります。

彼は、まったく「会社選び」をしていないんです。
しかも、「採用してもらおう」とも思っていないんです。

言い方が難しいんですけど、要は
「自分のプランを持って」
「それを披露し」
「そのプランを評価しサポートしてくれる」
「場を探していた」
ということです。

ですから、
「あの会社に入りたい」
とか
「どうやったらあの会社に採用してもらえるか」
といったことを考えることはなかったんですね。

理想論かもしれませんけど、
転職活動の一つの「あるべき姿」を見せてもらった気がします。

やっぱり世の中には「スゴイ人」がたくさんいますねー。
この仕事をしていると、日々そんな驚きがあります。

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