正直言うと、羽方は「ワークライフバランス」という言葉が
あまり好きではありませんでした。
言葉が、というより
「ワークライフバランスを重視した転職がしたいです」
と言われると、
「そんなこと言わず、ハードワークしましょうよ、若いんだから」
みたいなことを言いたくなってしまいます。
もちろん、言いたくなるだけで、決して言いませんけど。
僕たち社会人の本分は、仕事をすることなわけで、
しかも仕事というのは自己実現の一番の場なわけで。
少なくとも男として生まれてきた以上、仕事が一番でいいじゃなのさ、
それ以外のことは多少犠牲になっても仕方ないさ、
と思っておりました。
でも最近、少しづつその考えが変わってきました。
例を2つ。
某大手企業の関連会社社長をなさっていたAさん(63歳)。
定年を迎えて時間ができて、ハッピーかと思いきや。
会社以外に自分の「場」がないことに気づいたそうです。
そして、Aさんはある会社の顧問に就任。
といっても、毎日仕事があるわけではありません。
あくまでも、「何かあったとき」の相談役なわけです。
とはいえ彼は、毎日出社します。
9時に会社に来て、日経を読み、コーヒーを1杯。
10時になると、
「じゃ、いってきます」
との言葉を残し、どこかにお出かけ。
とはいえ、実はどこに行くでもなく、ただご帰宅。
こんな生活を毎日続けているみたいです。
うーん。
ひるがえってBさん(37歳)。
もともと学生時代を欧州で過ごしていたので、
3年ぐらい日本で働くと、それこそ「ぷらっと」欧州に出かけてしまいます。
しかも、現地に行ってから仕事を決めるらしく。
日本で働いているときも、よほどのことがなければ残業しません。
仕事をしてないわけではないそうです。
とにかく就業時間内に終わらせるように必死で仕事。
趣味はゴルフと食べ歩き。
ゴルフの腕はセミプロ。
おいしい店があると聞けば、平日の昼間に一人でも出かけるそうです。
ゴルフが上手だから、上司たちから
「オレのスイングをチェックしてくれよ」
と頼まれます。
店に詳しいから、上司や同僚から
「おいしいイタリアンの店教えて」
と声がかかります。
うーん。
できれば、Bさんに、なりたい。
バランス。
大事。